「輸入部品調達部長探訪記16 マセラティ」

今週のBB部長は、強敵・マセラティのパーツについて。新車が一番売れた地域にこそ、そのパーツが眠っている。現存台数が多いところでも、やはりパーツの確保は苦労するところで・・・。マセラティのパーツについて、レストアとその裏話を少々。

Text/Photo: BB部長 

部品供給に日々奔走している私BBですが、メーカー、車種によって難しさが大きく違います。生産台数が少ない車種は、部品も少ないのは当たり前ですが、やはりイタリアメーカーが難しいことが多いのは、お国柄なのか部品管理等も他国メーカーより大雑把でクラシックカーとなるとより強敵だらけになります。

イタリア車は古今にわたって大人気でレジェンド級の車種も多々あり苦悩の日々が続き、中でもマセラティは難敵メーカーの一つです。今回は、以前に当社にてマセラティ ボーラのレストアをさせていただいた時の部品探訪を書きます。

ボーラは、当時のスーパーカーの中でも純粋な走りを追求しただけでなく、GTカーとしての豪華さを取り入れているため、部品点数も多くマセラティの中でも販売台数が少なくかなりの強敵です。修理の為に単品の取り寄せ経験はありましたが、レストアと成ると必要な部品も多数でプロジェクト的に探すのは初めてで、エンジン、駆動、足回り、ブレーキ、外観、内装、ゴムシールと多岐にわたります。

やはり強敵ボーラ、いつもの欧州の部品屋では全く見つかりません!コレクター的なショップで探すしかないですが、個々に部品が点在しながら見つかる状況で、個人ショップでは一括で揃うところは見つかりません。

しかたなく点在してるものを彼方此方から取り寄せるしかないかと思いますが、それぞれに高い上に送料もそれぞれ掛かりコストが倍以上になります。また無いも物も多く、ここで見切り発車して「取り合えず、有るもの買い占め作戦!」は失敗するなと直感で踏みとどまります。この時は、まだ時間に余裕があったので再度じっくりと探すかとしますが、社長からの圧力が高くなる前には見つけないといけません。

同じやり方で無く原点に戻り「持ってる人から譲ってもらう!」その持ってる人を探すことに。簡単なことではありませんが、情報を一つ一つ積み上げどうやら米国にありそうだと知ります。この時代は、一番大きなマーケットである米国へ販売台数の半数以上が輸出されており、いまだに保有台数は世界一で、その為にマニアも多く、やはり米国に部品があるのかと納得します。

ボーラマニアもいるようで、「マセラティの業績が悪い時期に部品を買い占めた人がいる!」とのウワサを聞きます。此処からの経緯は話が長くなるので割愛します。結果そのウワサの方かは定かでないですが、あるマニアのグループが部品を多く持っており譲ってくれることに。

そこから、多くの必要な部品が揃えることが出来ました。ギリギリ間に合った(^^♪

ボーラをグッと引き締まった外観にする一直線に伸びたサイドモールゴムです。ゴムなので経年劣化で痛み、新品に代えないと綺麗な塗装をしてもより劣化が目立ち全体の質を落としてしまいます。取付にはモールを止めるクリップも必要で仕上がりに差が出るので、見えない細かな部品も重要です。

ボーラではこの重要なゴムモールですら見つからないパーツの一つで、探し始めた初期には、唯一持っていた、とあるイタリアのコレクターショップ(少し有名)へ見積りメールをした所、1m単位で数万円の返事があり、1台7m必要で合計数十万円にもなりボーラの部品はこうも高いのかと感じていましたが、実際は5倍以上の値段を吹っ掛けられてたとを後から知り、急いで発注しなかったことにホッとします。(^^♪

レアパーツ達は言い値で取引されることが多く、それを良いことにこのような所もあるので、適正価格か判断することが大事だと再確認します。コレクター達は車好きが基本なので良心的な方達が多いですが、たまにこの様な事も有るので皆さん注意です!後で調べると、このイタリアのコレクターショップは、このような事が多いショップと知ります。ここはPCから直ぐに消去です!

ジョイント、ブッシュ、ベアリング、ブレーキと足回りの劣化部品はすべて交換です。

新品前後ブレーキロータもレアパーツでしたが見つかり交換です。

幸いにも、エンジン部品はあまり難しくなくみつかりました(^^♪

エンブレム、レンズ、メッキ類は外観ではレストアの最重要部品です。参考までにレストアでなくても、これらを綺麗にするだけで古びた外観も綺麗に見せる効果があります。これら全てもボーラの場合はレアパーツになりますが、この時は新品が揃いました。コピー物もあるようなのでそこは慎重に!

手に入らなかった、前トランク裏のダイヤモンド柄生地も譲ってくれました。

エンブレムを最後につけるのが作法になり、達成感を感じる瞬間です(^^♪

多少の部品は他のいろいろな所から調達しましましたが、幸運にも大多数の必要部品を今回のグループから適正価格で譲ってもらえることが出来ました。

どうしても手に入らない部品も勿論ありますが、その時は可能な限りリフレッシュして元の物を使います。そして引き続き探すのが私の宿題で、何年も掛かる事も有りますが、見つかった時はなかなか感動ものです。

イタリア車も頑張っております、ご相談ください(^^♪

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